手作りカヌー

2003.9.2
 作業11日目。夕方は、先日のカヌーの浸水実験で水漏れが発覚したため、急きょ補修のために集まることになった。FRPを内側にも塗り、割れたところはガラス繊維を入れて補強。その上からまた、FRPを塗る。これで、随分丈夫になったはずだし、水漏れも防げるのではないかと思う。いよいよ9月15日には本当の進水式。もしかしたら、NHKや読売新聞などが取材にくるかもしれないということだった。そこで、沈んだらシャレにならん。なんとか立派に浮かせたいのであるが・・・。

2003.9.15
 12日目。高津川の河川敷に集合。いよいよ今日は、手作りカヌーの進水式である。6月から作り始めてああでもないこうでもないと、いろいろと試行錯誤の末、やっとこの日にこぎつけた。先日プールで進水実験をした時に水の浸水を確認したところもFRPをしっかり塗って補修完了。今日こそは大丈夫だろうと思う。
 到着した時にはすでに多くの車が止まっていた。そこにはなんとテレビカメラ多数。3社の取材がきていたのである。NHK、BSS、TSK・・・・う〜んすごい。これに、山陰新報社の新聞の記者の方もきていた。子どもたちみんなでテープカット。その後安全祈願もこめてシャンパンの栓をぬき、船を清めた。
 さて、いよいよ乗り込む。あいにく、風が強く、少々危険ではないか?ということで、いままで一番カヌーに乗った経験がある私の家族が最初にやってみることになった。責任重大。いきなり沈をしては絵にならない。いや絵になりすぎる。
 流されてはいけないということで、船尾にロープをくくりつけ、いつでも岸にもどせるようにしてスタートした。しかし、カナディアンカヌーは風の力を受けやすく、思うように梶がとれなかった。あとで分かったことであるが、風とともに、どうもロープがいけなかったらしい。このロープのせいで思うように進まなかったのだ。しかし、手作りのカヌーで、隙間が結構あり、最初のころは本当に浮かぶのだろうかと心配していたカヌーであるが、こうして高津川に浮かべることができ、とてもうれしい。ロープが足りなくなったので、あまり遠くまではいけなかったが、1回目が終了。岸にもどってきたら、いきなりテレビの取材のインタビューを受けた。緊張してあまり何を言ったか覚えていないが、うまく言えなかったのでボツになるだろう。息子も答えていたが、果たして親子出演となるのか?
 その後、それぞれの家族が交代で乗り込んだ。やはり、川に浮かべると本当に絵になる。思わず「いいなあ〜いいなあ〜」と言葉を発してしまう。
 その後一時休憩した。カヌーに乗っている間に火にかけていたダッチオーブンのローストチキンや焼きそばなどを食べ、今までのこと、今後のことなど話し合った。
 休憩を終え、ロープをはずして乗ってみることにした。今度は危険なので、大人2人が乗った。多少不安であったのであるが、ロープがなくなるととても快適に進み、方向もとりやすかった。中州まで行ってみたがとても気持ちよかった。いかにロープがじゃまをしていたかがわかった。それにしてもとてもいい感じだ。リバーツーリングをしたいなあと本気で思った。はやいところあと2艇をつくり、3艇でツーリングをしたくなった。


 次の日、3つのテレビ局とも、このカヌー進水式の様子を報道してくれた。3社とも私と息子のインタビューが出たということだった。新聞にも掲載。
 こうして、1艇目の手作りカヌー完成である。ただ、一箇所ほど、かすかに浸水があったので、そこの補修をする予定である。

現在は、『試行錯号』(M艇)の数々の失敗を生かすべく、慎重に2艇目、3艇目を作成中。


こうして川べりに置くと、と〜っても絵になる。