益田教育サークル資料                                     
2003.1.29
文責 原 
基礎学力をどのようにしてつけていくか
 最近、基礎学力をどうやってつけていくか?ということが私自身の課題だと感じている。こんな基本的なことを今更・・・と思われるかもしれないが、事実なのだからしょうがない。
 今までどちらかというと、討論の授業や追求形態の授業にあこがれて、それを追ってきた。しかし、現実にはそういう高段の芸を築くための基礎の部分がしっかりしていなかったのではないか?と思っている。
 特に今年度は、複式学級の少人数の担任で、今までの感覚からいくと、個別指導に近い指導を授業中にもできる、そういった環境だ。今までは、なかなか力が着かない場合、個別指導をしていくことで、なんとかなると思っていた。また、現にそういう手立てで少しはできるようになったと感じていた。しかし、果たしてそうだったのか?個別指導をしたということで、なんとなく教えたつもりになって、子どももできるようになったのでは?と思い込んでいたのではないかと思うのである。
 現在も、個別指導に近い形ではあるけれども、学力の定着に差があり、勉強が苦手な子がいる。その子たちにどのようにしたら、力をつけていくことができるか・・・・これが、現在の課題なのである。
  勉強ができない→勉強がきらい→勉強をしない 
この悪循環のサイクルを 逆に 勉強ができる → 勉強がすき → 勉強をする
の好循環のサイクルに変えていく必要がある。そのためには、楽しい授業をしていくことは大前提であるが、どこかで、必ず力を付けていく作業、きっかけが必要だと考える。そのきっかけは何か?
 ☆ということで、最近興味を感じているのはフラッシュカードである。
 向山さんの本『子どもが燃える授業には法則がある』の中に幼稚園(5歳児のクラス)のことがかかれてある。
その幼稚園の実践に非常に興味を感じている。その実践とは。
フラッシュカードをメインに、暗唱やリズム活動、歌唱など朝の20分の間に2秒と隙間をあけず、テンポよく次々と進めていくというものだ。
以下 前述の本からの引用
(1)黙想 (2)あいさつ (3)日付調べ (4)出席調べ  (5)口の体操  (6)フラッシュカード  (7)暗喃  (8)リズムパターン  (9)フラッシュカード  (10) 詩集 (11) フラッシュカード (12) 暗喃  (13)発声 (14)歌唱 (15) 百玉そろばん (16)音読
 これは、実にスピードがある指導だ。一つの指導と次の指導の間に、2秒のすき間もない。
 基本は「フラッシュカード」、黒板には必要な教材がはられている。
    〜 中略 〜
 このようにスピードがあることが大切なのだ。
 この指導の間に教師はよけいな言葉は言わない。言わない方がいいのである。この中に、詩の暗唱、俳句の暗唱、リズム打ち、漢字カードなどが入ってくる。20分の間に、おそらく小学校では1日かかる学習内容が終了する。
                         (「子どもが燃える授業には法則がある」向山洋一著 P62より)
参観者からは、附属小の5年生にも匹敵するという感想があがったそうである。
 このように短時間で継続して取り組んでいけば、力をつけていくことになるような気がしている。このままでは小学校では使えないと思うが、小学生バージョンを工夫していくことで、可能になると思う。